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BLUE MARLIN HISTORY
GLASS LAND (グラスランド)
2008年より始まったウーロンエリアの開発は09年に本格化。 最初のリーフチェックでめぼしい場所がいくつか上がった。 そのうちの一つがのちにグラスランドと名付けられた場所だ。
もちろんこの時点でカンムリブダイはおろか、このポイントのレギュラー陣である オオメカマス、ホウセキキントキ、アキアナゴなどの存在も知られていなかった。 では何に目を付けたのか?最初に調査した富永は砂地に目を向けた。 サンゴと砂地、ダイバーなら多くの人が癒しを感じる要素だ。 その砂地とサンゴがあるこの場所はポイントになり得る下地がある、とより多くの時間が調査に割かれた。 その結果、たんなる癒しの要素だけでは終わらず、オオメカマスの群れ、バラクーダの群れ、ホウセキキントキの群れ、ツカエイ、マダラエイ、たくさんのクマザサハナムロ、ウメイロモドキ、そしてパラオでは他に類を見ない数でのアキアナゴの大群生など、魚も十分に楽しめることが分かった。
同年秋、名もなき場所は「グラスランド」と名付けられゲストに紹介されるようになった。 ポイント名の由来はまるで草原(グラスランド)のようにたなびくアキアナゴの大群生だ。 そして転機は同年12月に訪れた。 リピーターゲストばかりのガイドを受け持った富永は、目新しい場所をとオープンほやほやのグラスランドにゲストを案内した。 すると500匹を越えるカンムリブダイの群れがいたのだ! 調査以来、ここはせいぜい数匹のカンムリブダイを時折確認したに過ぎない。 さらに500と言う数はパラオでは聞いたこともない規模の群れである。 富永は何か特別な生態的な理由があっての事と感じた。 そこでそこから私達のカンムリブダイの群れの追跡調査が始まった。 まずは群れの出現はたまたまなのか?来月も出るのか? 翌月も出たことを確認し、では次の月は?と毎月調査を重ねた。 魚によってはある特定の季節だけ群れるものがいるため、 カンムリブダイはどうなのか?と毎月調査が重ねられた。 その結果12月以降2010年の9月まで毎月群れを確認することができた。 ここにいたって私達は毎月群れをなすことに間違いあるまい、と判断した。 ではなぜ群れるのか?調査は次の段階を迎えようとしていた。
そして2010年10月。 私達は群れの確認では無く、なぜ群れるのか? その理由を求めて早朝ダイビングを行った。 その時点で我々の中で1時間後に目にすることになる カンムリブダイの一斉産卵というものを予想していた者はいなかった。 なぜなら今まで時折潮当たりの良い他のポイントで10匹、20匹と言った規模での 産卵を目撃していたからだ。 つまり私達の知識、理解ではカンムリブダイの産卵はそのように行われるのだ、と思っていたからだ。
私達が事前にたてた予想はこうだ。 早朝グラスランドに彼らは集まり、オス同士がおでこをぶつけ合いその優劣を競い、 その結果によりグループの数を決め、そしてそれぞれ産卵場所に分かれていくのだと。 強いオスほど数多く従えることができ、 結果として数多くのメスと産卵を行うことができ自分の遺伝子をより残せる。 弱いオスはグループの数が少なく、したがってメスも少なく産卵行動も少なく、 自分の遺伝子があまり残せない。 グラスランドはオスの優劣を競い、メスにアピールする場、 つまりお見合い場所のようなものではないか?という予測だった。 全てはカンムリブダイの産卵行動は数十匹単位で行われるのだ、という 自分達の思い込みが下地になっていた。
ところが、だ。 初めての早朝調査ダイビング。 500匹どころか1000匹を軽く超え、一体どれくらいいるのか総数が分からないぐらいのカンムリブダイが中層を埋め尽くしていた。 そして次の瞬間にあちこちで一斉に産卵が始まったのだ。 彼らは興奮し体と顔面を真っ白に変色させている。圧倒的にオスの方が多く、 少ないメスに自分の精子をかけようと1匹のメスにたくさんのオスが群がり、 追いすがり、団子状態となってロケットのように上昇し産卵していた。 そんな光景があちこちでくり広げられていたのだ。
あまりの迫力に言葉が無かった。 そして初めて見る光景、味わう体験に底知れぬ興奮を味わった。 自分達の予想が完全に外れ、まったく思っても見なかった事実を見せつけられ、体験し、 自分達の思い込みの浅はかさと海と生き物の神秘に触れて心が震えた。 数千匹でのカンムリブダイの群れ、そして一斉産卵。 すべてが世界で初めて知られた事実である。 これは現地、パラオ人の間においても誰も知らなかった事実である。
知っている、知らない、発見した、そんなことは全て人間側の事情である。 彼らは悠久の昔から連綿とこの営みを続けてきたのだ。 私達人間に発見されたことで、 今や絶滅危惧種となっているカンムリブダイのこの営みが断たれないように しなければいけないと思う。                      BLUEMARLIN